【30周年のご報告】「現状維持は衰退」——進化を止めないために
1995年7月9日。
あの日、小さなお店をオープンしたときのことを、今でもはっきりと覚えています。
希望と不安が入り混じる中で、
「自分の技術でお客様に喜んでもらいたい」
「この場所を、誰かにとっての心の居場所にしたい」
そんな想いだけを胸に、がむしゃらに走り始めたあの頃。
今と違って、インターネットも無い時代。
暇な時はひたすら自転車に乗ってポスティングをしまくってたから、日焼けして真っ黒だった頃が懐かしい。
お金は無かったけど、時間だけはあったな。
そして今日、2025年7月9日。
おかげさまで、無事にお店が30周年を迎えることができました。
「30年」という年月を、自分自身の口から語る日が来るなんて、正直想像もしていませんでした。
改めて振り返ると、この30年間には本当に色々なことがありました。
楽しくて仕方がない日や、逆に眠れないほど悩んだ日も数多くありました。
うまくいくことばかりではなく、壁にぶつかり途方に暮れたことも一度や二度ではありません。
それでも、どんなときも支えてくださったのは、
お客様であり、スタッフであり、家族であり、友人であり、お店に関わってくださるすべての方々でした。
皆様の笑顔や励ましが何よりの原動力でした。
だから頑張れたんです。
本当に心の底から感謝の気持ちでいっぱいです。
そしてこの30年間、自分がずっと大切にしてきた想いがあります。
それは「現状維持は衰退」という言葉です。
お店を始めたばかりの頃は、とにかく必死でした。
日々の仕事をこなすだけで精一杯で、先のことを考える余裕すらなかったかもしれません。
けれど、あるとき痛感したんです。
同じことを続けているだけでは、どんなに良いことも、やがては色褪せていくということを。
「今のままでいい」と思った瞬間から、少しずつ衰退が始まるのだと。
だからこそどんなに小さなことでも、昨日より今日、今日より明日、少しでもコツコツと進化しつづけていきたいと思っています。
技術を磨くのはもちろん、お客様にもっと喜んでいただけるサービスを考えること、新しい知識を学び続けること、自分自身の感性を磨くこと。
それは、決して楽な道ではないかもしれません。
でも、もっともっと上手になりたいんです。
今よりもさらにお客様の「なりたい」に応えられる自分でいたい。
お店を訪れる方に、「ここに来て良かった」と心から思ってもらいたい。
そのためなら、いくつになっても挑戦をやめたくありません。
30年という歳月は、本当にあっという間でした。
けれど、この30年で出会えたすべての方々とのご縁は、自分にとって何よりも大切な宝物です。
そしてその宝物をこれからも大切にしながら、さらに先へ進んでいきたいと思っています。
「進化し続ける」
それが自分のこれからの約束です。
これからもどうぞ、お付き合いください。
そして、引き続き温かく見守っていただけたら嬉しく思います。
最後に心からの感謝を込めて。
30年間、本当にありがとうございました。
そして、これからもよろしくお願いいたします。
株式会社ACHIC
有賀聡